中野製薬のヘアカラーブランド「キャラデコ」に、自然な透け感を表現する「シアーカラー」が追加発売。
2024年に登場した「シアーナチュラル(SN)」に、2026年9月28日、「シアーナチュラルW(SNW)」と「シアーナチュラルC(SNC)」が追加。
ニュートラル、ウォーム、クールの3方向から仕上がりを選べる全13アイテムのラインアップです。
3ラインに共通するのは、単にブラウンを濃く重ねるのではなく、赤みや黄みをコントロールしながら、濁りの少ない自然な色を目指していること。
ベースの明るさやカラー履歴が複雑でも、求める温度感に合わせて選びやすい設計です。
この記事では、SN・SNW・SNCの違い、既存色との使い分け、ベース別の選び方、トーンダウンの目安、ミックス例を美容師・理容師向けに解説します。
「ベース選ばず、仕上がり選べる」とは?
カラー履歴が複雑になると、同じ薬剤を使っても根元・中間・毛先で色の見え方が変わります。
例えば、高明度の髪では黄みが目立ちやすく、低 〜 中明度では赤みが残りやすい傾向があります。
さらに、ブリーチ、縮毛矯正、日常の熱ダメージなどが重なると、毛先だけ沈みやすい、色相がぶれやすいといった差も生まれます。
シアーカラーは、このようなベースの差を見ながら、仕上がりを次の3方向から選べるラインです。
- 温度感を偏らせず、透明感のある自然な色へ整える「SN」
- 黄みのあるベースを生かし、やわらかな暖色へ整える「SNW」
- 赤みをコントロールし、澄んだ寒色へ整える「SNC」
従来のSNは、複雑な補色計算を減らし、単品で「透明感ナチュラル」を表現しやすくする「1本完結ナチュラル」として登場しました。
SNW・SNCはその考え方を、黄みのあるベース、赤みの強いベース、ダメージ差のある髪、暖色・寒色とのミックスへ広げるための追加色です。
ただし、「ベース選ばず」は、どのような髪でも同じ色になることを意味しません。
仕上がりはベースの明度、残留色素、ダメージ、白髪量、薬剤履歴によって変化します。
毛髪診断と必要に応じた毛束テストを行い、塗り分けや2剤の選定を調整してください。
SN・SNW・SNCの違いを比較
| 比較項目 | SN|シアーナチュラル | SNW|シアーナチュラルW | SNC|シアーナチュラルC |
| 色の方向性 | ニュートラル | ウォーム | クール |
| 仕上がり | 自然で透き通るようなナチュラルカラー | 暖かみの中に透明感がある、やわらかなカラー | 透明感が際立つ、澄んだカラー |
| 染料設計の考え方 | ブラウンを軸にグレー・紫・オレンジをバランスよく配合 | オレンジを増やし、グレー・紫で透明感を調整 | グレーを増やし、グレー・紫で赤みを調整 |
| 過度な色ぶれを抑える要素 | 赤みと黄みの両方を考慮 | 黄みを生かしつつ、寒色へ寄りすぎるのを抑える | ブラウンと少量のオレンジで濁りすぎを抑える |
| 合わせやすいベース | 赤み・黄みが混在するベース | 黄みがある高明度毛、ダメージ差があるベース | 赤みが強い既染毛 |
| 表現しやすい印象 | 自然、軽やか、上品 | やわらかい、まろやか、暖かい | 澄んだ、落ち着いた、涼やか |
| 明度展開 | 11・9・7・5・3 | 11・9・7・5 | 11・9・7・5 |
| ミックス例 | 単品でニュートラルな色を設計 | ピンク、オレンジなどの暖色 | マット、アッシュなどの寒色 |
ライン名のWはWARM、CはCOOLを示します。
「暖色か寒色か」だけで選ぶのではなく、お客様のベースに残る色素と、仕上がりで見せたい温度感の両方から判断するのがポイントです。
SN|シアーナチュラルはニュートラルな透け感を表現
SNは、自然で透き通るようなニュートラルカラーです。
ブラウンをベースに、グレー、紫、オレンジをバランスよく配合。
高明度で現れやすい黄みと、低 〜 中明度に残りやすい赤みの両方へ配慮しながら、単なるブラウンとは異なる軽やかなナチュラルカラーを表現します。
SNが使いやすいケース
- 暖色・寒色のどちらかへ大きく寄せたくない
- ナチュラルカラーでも重く見せたくない
- 赤みと黄みが混在する複雑なベースを整えたい
- 透け感を残しながらトーンダウンしたい
- 深めの3レベルまで一つの色相でつなげたい
既存のNとの違い
SNは「透明感のあるナチュラル」、既存のNは「ブラウンを感じる深みのあるナチュラル」という位置づけです。
自然さを保ちながら軽さや透け感を優先するならSN、ブラウンの厚みや落ち着きを優先するならNが選択肢になります。
どちらが上位という関係ではなく、仕上がりの質感による使い分けです。
SNW|シアーナチュラルWは暖かみと透明感を両立
SNWは、暖かみの中に透明感を宿す、やわらかなウォームカラーです。
SNよりオレンジを増やしながら、グレーと紫を組み合わせることで透明感を調整。
高明度の髪に残る黄みを生かし、寒色へ振れすぎない、まろやかな暖色を目指した設計です。
ブリーチ毛や複数の施術履歴がある髪は、ダメージ差によって色の入り方が不均一になることがあります。
SNWは、やわらかな暖色で色の見え方をつなぎたい場面や、暖色系の色味をミックスしたい場面で活用できます。
SNWが使いやすいケース
- 黄みのある高明度ベースをやわらかな暖色へ整えたい
- ブリーチやダメージによる色の見え方の差をなじませたい
- ピンクやオレンジにナチュラルな透明感を加えたい
- 暖色でも重さや強い赤みを出しすぎたくない
- 肌なじみのよい、まろやかな印象を提案したい
既存のNRとの違い
SNWは「まろやかなウォームナチュラル」、既存のNRは「赤みを強く感じるナチュラル」という位置づけです。
暖かさをやわらかく見せたい場合はSNW、赤みの存在感や深みをはっきり表現したい場合はNRが選びやすいでしょう。
SNC|シアーナチュラルCは赤みを抑えた澄んだクールカラー
SNCは、透明感が際立つ、澄んだクールカラーです。
SNよりグレーを増やし、グレーと紫でベースの赤みをコントロールします。
一方で、ブラウンと少量のオレンジも含めることで、寒色に寄せたときの過度な濁りを抑える設計です。
赤みが強く残る既染毛へ、落ち着きと透明感のある色を提案したいときや、アッシュ・マット系の色味をナチュラルにつなぎたいときに活用できます。
SNCが使いやすいケース
- 既染部の赤みを抑えて、澄んだ印象にしたい
- 寒色でもくすませすぎたくない
- アッシュやマットへ自然なブラウン感を加えたい
- 低〜中明度で重く見えないクールカラーをつくりたい
- 黄みを強く感じない、まろやかな寒色を提案したい
既存のNPとの違い
SNCは「黄みを感じにくい、まろやかなクールナチュラル」、既存のNPは「やや黄みを感じるクールナチュラル」という位置づけです。
赤みと黄みを抑えた澄んだ印象ならSNC、寒色の中にもわずかな黄みを残した自然さならNPが選択肢になります。
ベースと希望色から選ぶシアーカラー
| ベース・希望 | 選びやすいライン | 選定理由 |
| 赤みと黄みが混在し、ニュートラルに整えたい | SN | グレー・紫・オレンジをバランスよく含み、温度感を偏らせにくい |
| 黄みのある高明度毛をやわらかく見せたい | SNW | 黄みを生かしながら、オレンジの暖かさと透明感を加えやすい |
| ダメージ差があり、暖色で色の見え方をなじませたい | SNW | まろやかな暖色がベース差を自然につなぐ選択肢になる |
| 赤みの強い既染毛をクールに整えたい | SNC | グレー・紫で赤みをコントロールしやすい |
| 寒色へ寄せたいが、濁りや沈み込みを避けたい | SNC | ブラウンと少量のオレンジを含む設計で、まろやかさを残しやすい |
| 3レベルまで深くトーンダウンしたい | SN | 3レベルが用意されているのはSNのみ |
実際の選定では、希望色だけでなく、アンダーに残る赤・オレンジ・黄、既染部の残留色素、根元と毛先のダメージ差を確認します。
同じ11レベルのベースでも、残留色素が異なれば仕上がりは変わります。
トーンダウン時の仕上がり目安
毛束テストでは、9・11・13レベルのベースへ各色を使用し、2剤2%、放置15分で仕上がりレベルを確認しています。
以下は商品選定の参考値です。
実際の仕上がりを保証するものではなく、髪の履歴やダメージによって沈み方が変わります。
SNのトーンダウン目安
| 使用色 | 9Lvベース | 11Lvベース | 13Lvベース |
| SN / m - 11 | 8.0Lv | 8.5Lv | 9.5Lv |
| SN / m - 9 | 7.0Lv | 7.5Lv | 8.0Lv |
| SN / m - 7 | 6.5Lv | 7.0Lv | 7.0Lv |
| SN / m - 5 | 5.5Lv | 6.0Lv | 6.0Lv |
| SN / m - 3 | 4.0Lv | 4.0Lv | 4.0Lv |
SNWのトーンダウン目安
| 使用色 | 9Lvベース | 11Lvベース | 13Lvベース |
| SNW / m - 11 | 8.0Lv | 8.5Lv | 10.0Lv |
| SNW / m - 9 | 7.0Lv | 7.5Lv | 8.0Lv |
| SNW / m - 7 | 6.5Lv | 7.0Lv | 7.0Lv |
| SNW / m - 5 | 5.5Lv | 6.0Lv | 6.0Lv |
SNCのトーンダウン目安
| 使用色 | 9Lvベース | 11Lvベース | 13Lvベース |
| SNC / m - 11 | 7.5Lv | 8.0Lv | 9.5Lv |
| SNC / m - 9 | 6.5Lv | 7.0Lv | 7.5Lv |
| SNC / m - 7 | 6.0Lv | 6.5Lv | 6.5Lv |
| SNC / m - 5 | 5.5Lv | 5.5Lv | 6.0Lv |
同じ表記レベルでも、ラインによって仕上がりの明るさに差があります。
特にSNCは、寒色染料の見え方によってSN・SNWより暗く感じる場合があります。
希望の明るさだけでなく、色相による見え方も考えて選びましょう。
SNW・SNCのミックス活用例
SNWとSNCは単品使用に加え、キャラデコの色味をやわらかくつなぐミックスにも活用できます。
SNW+ピンク|やわらかなピンクベージュへ
| 項目 | 内容 |
| 配合例 | SNW / m - 9:P / v - 9 = 1:1 |
| ねらい | SNWの暖かさへピンクを加え、まろやかなピンク系カラーを表現 |
SNW+オレンジ|暖かみを強めたオレンジベージュへ
| 項目 | 内容 |
| 配合例 | SNW / m - 9:O / v - 9 = 1:1 |
| ねらい | SNWの透明感を残しながら、オレンジの存在感を加える |
SNC+マット|赤みを抑えたグリーン系ナチュラルへ
| 項目 | 内容 |
| 配合例 | SNC / m - 9:M / v - 9 = 1:1 |
| ねらい | SNCのクール感へマットを加え、赤みを抑えた色を表現 |
SNC+アッシュ|澄んだアッシュベージュへ
| 項目 | 内容 |
| 配合例 | SNC / m - 9:A / v - 9 = 1:1 |
| ねらい | SNCのまろやかさを残しながら、アッシュの寒色感を加える |
上記は基本例です。
色味を強く見せたい場合、ナチュラルさを残したい場合など、狙いに合わせて比率を調整してください。
異なるラインを組み合わせるときも、ベースに残る補色関係と総染料量を確認することが大切です。
カウンセリングで確認したい3つのポイント
1. 現在の髪に何色が残っているか
「暖色が好き」 「寒色にしたい」という希望だけでなく、現在の髪に赤・オレンジ・黄のどれが残っているかを確認します。
赤みが強い髪へSNWを使えば暖かさが強く見えやすく、黄みの強い髪へSNCを使えば補色の影響で落ち着いて見える場合があります。
希望色とベースの関係を共有すると、仕上がりイメージのずれを抑えやすくなります。
2. 透明感と色味のどちらを優先するか
同じ「ナチュラル」でも、求める仕上がりはさまざまです。
- 温度感を偏らせず、軽やかに見せたい:SN
- あたたかく、やわらかく見せたい:SNW
- 赤みを抑え、澄んで見せたい:SNC
仕上がり写真だけでなく、「暖かい・涼しげ」 「まろやか・すっきり」といった言葉でもすり合わせると、3ラインの違いを伝えやすくなります。
3. 今後のカラープランまで考える
一度の仕上がりだけでなく、次回に暖色・寒色のどちらへ動かしたいかも確認します。
複数回のカラーで染料が重なると、次回の発色へ影響します。
大きく色相を変える予定がある場合は、濃度を上げすぎず、褪色後の残留も考慮した薬剤設計が必要です。
サロンでシアーカラーを提案するメリット
ナチュラルカラーを3つの質感で提案できる
「派手な色にはしたくないが、いつも同じブラウンでは物足りない」というお客様へ、ニュートラル・ウォーム・クールの違いを提案できます。
色名だけでは伝わりにくい場合も、「自然」 「やわらかい」 「澄んだ」という質感の違いに置き換えると、選択肢を絞りやすくなります。
単品とミックスの役割を分けやすい
SN・SNW・SNCは単品でナチュラルカラーをつくるほか、各色相の受け皿としても活用できます。
暖色をやわらかくつなぐならSNW、寒色の濁りを抑えながらつなぐならSNCというように、ベース剤としての役割を明確にすると、レシピを整理しやすくなります。
トーンダウンの選択肢を広げられる
暗くするだけのトーンダウンでは、ブラウンの重さが前に出ることがあります。
シアーカラーなら、仕上がりの温度感を選びながら、自然な透け感を残す設計が可能です。
ただし、高明度毛やダメージ毛は染料を吸い込みやすく、想定より沈む場合があります。
既染部の薬剤パワーと放置時間を調整し、必要に応じてクリア剤を活用してください。
キャラデコ シアーカラーに関するよくある質問
Q1. SN・SNW・SNCの違いを簡単に教えてください
SNはニュートラル、SNWはウォーム、SNCはクールです。
自然な透け感を中心にするならSN、やわらかな暖かみを加えるならSNW、赤みを抑えた澄んだ印象ならSNCが選びやすいでしょう。
Q2. ブリーチをしていない髪にも使えますか?
ブリーチをしていない髪にも使用できます。
ただし、透明感や色相の見え方は、元の明るさやメラニン色素、残留色素によって変わります。
暗いベースで高明度の仕上がりを求める場合は、必要なリフト力を含めて施術設計してください。
Q3. SNWとSNCは単品でも使えますか?
単品で使用できます。
色味を強めたい場合は、ピンク・オレンジ・マット・アッシュなどとのミックスも選択肢です。
Q4. 白髪にも使えますか?
白髪使用可能ですが、白髪染め専用ラインと同等のカバー力を一律に保証するものではありません。
白髪率、求めるカバー感、既染部とのつながりを確認し、必要に応じてグレイカラー対応色と使い分けてください。
Q5. 既存のN・NR・NPとは何が違いますか?
シアーカラーは、既存色よりも「透け感のある自然な仕上がり」に軸を置いています。
SNはNより軽やか、SNWはNRより赤みが穏やか、SNCはNPより黄みを感じにくい方向です。
ブラウンの深さや色味の強さを優先するときは、既存色も有効です。
Q6. 3レベルはSNW・SNCにもありますか?
3レベルがあるのはSNのみです。
SNWとSNCは5・7・9・11の4レベル展開です。
Q7. トーンダウン表の数値どおりに仕上がりますか?
表は、毛束テストの参考値です。
髪の太さ、ダメージ、残留色素、塗布量、放置時間などで結果は変わります。
とくに高明度毛・ダメージ毛は沈み込みに注意し、毛束テストをおすすめします。
まとめ|3方向のナチュラルカラーで仕上がりを選びやすく
キャラデコ シアーカラーは、自然な透け感を共通項に、仕上がりを3つの方向から選べるカラーラインです。
- SN:赤み・黄みのバランスを整えるニュートラル
- SNW:暖かみの中に透明感を宿すウォーム
- SNC:赤みを抑え、透明感を際立たせるクール
今回、SNW・SNCが加わり、全13アイテムになりました。
ナチュラルカラーの範囲で質感を変えたいときや、複雑なベースへ温度感を設計したいときに、3ラインの違いが役立ちます。
商品名だけで選ぶのではなく、ベースに残る色、希望する温度感、必要な明るさを整理し、単品・ミックス・塗り分けを使い分けましょう。